キャッシング・カードローンで50万円の契約をして、利用(借金)した場合、15,000円の返済であれば47回ほどで終了となります。
最終回までにかかる利息は196,080円となり、返済額合計は696,080円です。
これは毎月遅れなく15,000円を入金した場合の返済計画になります。
では、一括で清算する場合の減額は可能なのでしょうか?
一概に減額が可能か?というと難しい話にはなってきますが、元金部分、利息部分の減額について検証していきましょう。
通常に利用している場合と債務整理をした場合と、内容がまるで違うものになってきます。
この場合を含めて検証していきます。
目次
一括返済で利息部分の減額は可能です
通常に返済している場合のことから説明します。
本来であれば、最終回まで分割で返済を継続していくことで最終回まで利息がかかる計算となります。
分割払いは利用している人の利益となります。
これを放棄して一括で返済すると、将来的に発生する利息はかからない計算になります。
冒頭の50万円利用の場合で計算すると、3回目の支払いに残り分を一括で清算する場合で計算すると、総額の支払い金額は521,066円で完済となります。
これは通常に利用している場合での、将来的にかかる利息をカットできる方法となります。
通常の場合で一括返済した場合には元金の放棄はありません。
続いて、全額清算ではなく、利息や元金が減額されるパターンを見ていきましょう。
まれに全額利息カットしてくれる場合がある
話は変わって、取引状況が悪い方の場合の話です。
これは各会社で対応しているところが分かれますが、取引が悪い場合に利息、遅延損害金を免除してくれるケースがあります。
「この人はそろそろ弁護士が入りそうだな」。
こんな判断をされるとき、将来発生予定の利息をカットして、示談をしてくれる場合があります。
返済が滞ってくると法的手続きを取る場合がありますよね。
これをそうする前に手を打っているのです。
元金のみの支払いになると、返済の気力が沸きます。
「これからは元金だけ減っていくんだ!」という感じになりませんか?
不良債権になる前に、自分のところだけ元金を回収してしまおうという考えから提案されることがあります。
しかし、これは狙ってできるものではなく、1年以上支払いがないような人が対象になることが多いです。
また、この場合にはすでに発生している利息、遅延損害金は免除され将来発生する予定の利息も免除されるようになるケースが多数となります。
元金のみの返済にはなってきますが、元金が放棄されるケースはほとんどありません。
過払いがある場合の対応
平成18年以前より消費者金融での利用がある場合には、過払いが発生している可能性があります。
消費者金融側から「過払いがあるので、今日で0にしますよ」とは言いません。
アクションを起こされて初めて行動します。
では、そのケースはどういうときでしょうか?
自分で取引履歴を確認して計算してみることです。
履歴の取得は電話で済むことが多く、過払いの計算はネットからソフトを無料でダウンロードできますので、一度自分で計算してみることをおすすめします。
計算をしたら、直接利用している消費者金融(借り入れ先)に郵送等で請求をだしてみましょう。
過払いがない場合でも元金の減額されたり、場合によっては元金含む全ての金額カットされたりということもあるようです。
過払いがあるなら、ここは自分で消費者金融に交渉するしかありません。
お互いが納得できる折衷案を提示できれば、和解しやすいように思います。
債務整理、過払い返還請求の場合
借金整理や借金地獄で任意整理(任意整理、個人再生、自己破産)、過払い請求を弁護士や司法書士といった専門家を通して起こす場合があるでしょう。
このときの、利息、遅延損害金、元金放棄ということはあるのでしょうか?
法的手続きで弁護士を介入させた場合には可能性は充分あります。
弁護士の交渉次第ということもありますが、過払いの場合は免除どころか現金が戻ってくる場合があります。
貸金業法が利息規制により自主的に利息を18%に切り下げたのは平成18年頃の話です。
これ以前の利用であれば過払いが発生している可能性があります。
消費者金融は過払いの返還には弱腰になりますが、平成18年以降に利用された方が受任した場合には強気にでます。
通常の示談では、将来発生の利息、遅延損害金は全て0として元金のみの返済をしていくというのが通常の示談でしたが、最近では利息を付加して示談をしているケースもあるようです。
これは弁護士と消費者金融の交渉次第の結果になりますので、相談した弁護士の交渉力を祈るばかりという感じになります。
まとめ
上記内容より、消費者金融が元金の減額にはなかなか応じないということがお分かりいただけると思います。
最近では下火になりましたが、利息返還請求で大手が破産したり、裁判外民事再生を適用したりと武富士などの大手消費者金融が潰れる事態まで発生しました。
持ちこたえたところも、痛手は大きく現在も利益を大きく圧迫している存在となっています。
このような状況から、過払いでもない限り元金の放棄は考えにくいと考えるべきです。
しかし、過払い金請求も本人の権利であることから、一度自分で計算してみて、過払いがあるのかどうかを調べてみる必要があるということです。
また、おまとめローンで実質的に金利を安くすることが可能ですので、おまとめローンを利用することも考えるといいでしょう。